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2017年08月19日

本格的な夏到来……いま知っておきたい!子どもの年齢別熱中症ケア

連日の猛暑
 
夏休みに入り、お子さんのいるご家庭では日々の過ごし方や、レジャープランに頭を悩ませているのではないでしょうか?
特に小さいお子さんを抱えるお母さん(以下、ママさん)は、連日の猛暑にわが子が熱中症になりはしないかと心配ですよね。

なかでも、体温調節機能が未成熟な乳幼児は熱中症にかかりやすく、症状の進行も非常に早いといわれています。
また行動範囲が広くなる小学生はさまざまな野外活動に熱中症のリスクが潜んでいます。
では早速、子どもの年齢別に気をつけたいポイントをご紹介しましょう。
 

熱中症を引き起こす要因とは?

熱中症になる要因は「環境」「からだ」「行動」の3つに大別でされます。
 

【要因1】「環境」

気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い、窓を閉め切った屋内、エアコンのない部屋、急に暑くなった日、高温の日が数日続いている状態などが熱中症にかかりやすい要因とされています。特に「気温28度以上」「湿度75%以上」「風通しが悪い」の3条件が揃った環境はとても危険なので、特に注意が必要です。
 

【要因2】「からだ」

激しい運動や活動によって体温が上昇したにもかかわらず、「汗が出ない = 皮膚から熱を逃がせない(体温調節ができない)状態」が、とても危険とされます。
特に体力のない高齢者や乳幼児、肥満、低栄養状態、冷たい物の摂り過ぎや寝冷えでの下痢症状、寝不足で体調不良といった人が熱中症の状態に陥りやすくなります。
 

【要因3】「行動」

屋内外を問わず高温多湿下での激しい運動や慣れない作業、水分を補給できない状況にある、が該当します。
 
つまり、人のからだには「高温多湿下で体温上昇→発汗などで体温調節」という機能が本来備わっているのですが、上記のような「からだに備わっている体温調節機能のバランスが崩れる」→「からだに熱が溜まってしまう」という悪循環が、熱中症を引き起こす大きな要因である、と理解しておきましょう。

エアコンのきいた部屋
 

子どもの熱中症対策は、事前の予防がとても大切!

 
ママさんたちに日ごろ行っている熱中症対策を聞いてみました。


■通気性の良い肌着一枚だけを身につけさせています(0歳)
■授乳を頻繁にして、脱水症状にならないように気をつけています(0歳)
■抱っこひもの時は保冷剤にタオルを巻いて、自分と子どものからだの間に入れています(1歳)
■外出時はつばの広い帽子が必須! 私は日傘を持ち歩いて子どもに日が当たらないようにしています(2歳)
■10~14時はなるべく外出せず、クーラーの効いた室内で遊ばせています(3歳)
■外遊びの時は大体30分おきに休憩させて、日陰でのクールダウンと水分補給を心がけています(4歳)
■外出時は必ず500ミリリットル以上の水を持ち歩き、こまめに口に含ませるようにしています(5歳)

※()内はお子さんの年齢
 
小さなお子さんは新陳代謝が活発(=汗や尿として水分が出ていきやすく、脱水を起こしやすい )で、自律神経の働きが未熟(=放熱や発汗による体温調節がスムーズにできない)です。
「水分をまめに摂らせる」「通気性の良い服を着せる」「帽子を被らせる」などは、小さいお子さんなら、年齢問わず実践したいですね。
 
子どもの熱中症対策
 

年齢別に熱中症予防のポイントをチェック

【0~1歳】

●ベビーカーは地表熱を受けやすく、フードで直射日光を遮っていたとしても赤ちゃんは暑い思いをしているかも……。寝かせっぱなしにせず、時々抱き上げて全身の状態を確かめてくださいね。
●自力で移動できない赤ちゃんだからこそ、わずかな時間でも暑い状況下に放置すると危険です。特に車内への置き去りは絶対にダメです!

【2~3歳】

●ふいにしゃがみこんで、そのまま何かを観察し続けることもある2〜3歳児。
地表から受ける熱でも熱中症は起こります。子どもの背や姿勢での体感温度がどうなのか、マメにケアするようにしましょう。
●「熱い」「気持ち悪い」などといった状態をうまく言葉で表現できず、気づかぬうちに状態が悪化してしまうこともあります。
表情や顔色、汗、体温などのチェックを怠らないようにしたいですね。

【4~5歳】

●筋力、体力がついてきて活動意欲も高まる4〜5歳児。
室内でも思いきり駆けまわって体温が急上昇することもあります。ひざしがからだに当たってなくても油断は大敵!
休憩時間と水分をしっかりとらせ、体をクールダウンさせるようにしましょう。

【6歳以上】

●そばに大人がいない状況も増える6歳以上は、遊びに夢中になってのどの渇きや気分の悪さに気づくのが遅くなることも。
普段から「のどが渇く前に水分補給」の習慣をつけたいですね。
●この年代になるとスポーツも楽しいですよね。しかし、根を詰めてスポーツに打ち込んでいると、体調の悪さに鈍感になってしまうことがあります。
どんな時でも無理は禁物! 食欲がわかない、なんとなくだるい、など調子がよくない時にはしっかり休息をとりましょう。
また、スポーツ時には塩分と糖分を含む飲み物を摂るようにしましょう。
●直射日光を浴びながら通学していませんか? なるべく日陰を歩く、帽子を被るなど日よけを心がけることも大事ですよ。

水分を多めに摂らせる
 

熱中症かなと思った時の、4つのチェックポイント

普段から子どものからだの状態を確認しているママさんですが、「あれ、熱中症?」と疑いを持ったら、次のチェックポイントを参考にしてください。
 

■チェック1:いつもと違うからだの症状

めまい、失神、筋肉痛、筋肉硬直、大量発汗、頭痛、不快感、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温……これらの症状が認められたら、熱中症の可能性があります。
 

■チェック2:お子さんに意識はありますか?

もし意識を失っているならすぐに救急車を呼びましょう!
意識があってもなくても速やかに涼しい場所へ避難させ、服をゆるめ体を冷やします。
保冷剤、氷のうなどがあれば首やワキの下、太ももの付け根を集中的に冷やします。
 

■チェック3:お子さんは自力で水分摂取できますか? 

もし水分を摂取できないようならすぐに医療機関へ搬送する必要があります。
救急車を呼び、冷静に発症時の状態を伝えてください。
※水分を自力で摂れる状態なら、水分と塩分を補給しながら様子を観ましょう。
 

■チェック4:症状は改善しましたか?

日陰などで応急処置をとったら、症状をよく観察しましょう。
もし改善しないようであれば医療機関へ搬送する必要があります。
※改善が見られたら、そのまま安静にして十分に休息をとり、回復したら帰宅しましょう。
 
 
── 熱中症は誰しもなりうる病気ですので、「自分やわが子は大丈夫」と過信しないことが大切。正しい知識を持って日頃から予防に努め、もし発症してしまっても慌てず適切に対処したいですね。熱中症対策を万全にして、楽しい夏休みを!

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