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2025年03月31日

「~しなさい」と言いすぎてない?子どもには【Iメッセージ】で伝えよう

私たち親は、つい子どもに「~しなさい」と言ってしまいます。
しかし、子どもに聞き入れてもらえず、反抗的な言葉や不機嫌な態度が返ってくることも少なくありません。

今回は「~しなさい」よりも、子どもに上手に気持ちを伝えられる「Iメッセージ」のスキルをご紹介します。
「Iメッセージ」は、子どもの成長を促す力も持っています。
ぜひ最後までご覧ください。

「~しなさい」はなぜいけないの?

子育てで「~しなさい」と言うのは避けたほうがいいと、ご存じの方も多いですよね。
では、なぜ「~しなさい」がよくないとされるのか、改めて理由を見ていきましょう。

❶ ひとつめの理由は、「~しなさい」が指示命令の言葉だからです。

「やりなさい」と言われて、逆にやる気がなくなった。
命令口調で言われると、敵対心が芽生えて反抗してしまった。
みなさん、そんな経験があるはずです。

「~しなさい」と言われた時の、子どもの気持ちも同じです。
指示命令の言葉で伝えてしまうと、子どもは親の意見を素直に受け取りにくくなります。

❷ ふたつめの理由は、「~しなさい」は、子どもを一方的に評価する言葉でもあるからです。

「~しなさい」には、「あなたは間違っている。だから、私に従うべきだ」というニュアンスが含まれることに、お気づきでしょうか。

子どもは、否定的に評価されたと感じて傷つきます。
また、「親の望むように変わらなければ、自分を認めて(評価して)もらえない」と、プレッシャーを感じる子どももいます。

私たち親は、命令や否定をしようと思って、わざと子どもに「~しなさい」と言っているのではありません。
根底にあるのは、物事が子どもにとって好ましい方へ向かって欲しいという、子を思う気持ちのはずです。
その思いが、言い方ひとつでネガティブに伝わってしまうのは、もったいないですよね。

主語を「私」にしたIメッセージで思いを伝えよう

では、私たちはどのような言葉で、子どもに気持ちを届けていけばいいのでしょうか。

おすすめしたいのが、Iメッセージを使って伝える方法です。

▶︎ Iメッセージとは?

Iメッセージとは「私」を主語にした声かけの手法です。
Iメッセージでは、「私は、こう思う」と「私」が感じたこと・思っていることを伝えます。

指示命令と違い、あくまでも「私が思うこと」として表現するため、子どもは親の言葉を受け入れやすくなります。

一方、「~しなさい(あなたは~すべきだ)」「あなたは~だ」という言い方は、相手を主語にしたYouメッセージになります。

「~しなさい」をIメッセージに言い換える例

「~しなさい」をIメッセージに言い換える、具体的な例をご紹介します。

▶︎ 「部屋を片づけなさい」をIメッセージに言い換える

部屋に子どものものが散らかっていると、見ているこちらもイライラしてしまうもの。
そんな時に言いたくなる「片づけなさい」は、次のIメッセージに換えられます。

・部屋が散らかっていると、探し物が増えて時間がもったいないと(私は)感じるよ

・部屋がきれいだと、みんなが気持ちよく過ごせると(私は)思う

・一緒に片づけをしてくれたら(私は)嬉しい

▶︎ 「走らないで」をIメッセージに言い換える例

歩かなければいけない場所を、子どもが走ってしまうことがありますね。
その場合には「走らないで」の代わりに、次のようなIメッセージで伝えてみましょう。

・急いで走ると、転んでケガをしてしまわないか(私は)心配なの

・落ち着いて歩いたほうが、より安全だと(私は)感じるよ

・歩くというルールを守ると、みんなが安心して過ごせると(私は)思う

ここまでお読みいただき、「~しなさい」とIメッセージのどちらが受け取りやすいか、お分かりいただけたと思います。

Iメッセージは子どもに内省と成長の機会を与える

Iメッセージを使うと、こちらの気持ちが上手に伝わるだけでなく、子どもに内省と成長のチャンスを与えることもできます。

例えば、「一緒に片づけてくれたら(私は)嬉しい」というIメッセージ。
自分の行動がお母さんを喜ばせたり悲しませたりするのだという、子どもの気づきにつながるでしょう。

Iメッセージを受け取った子どもは、自分の言動を顧み、周囲への影響を内省していきます。
そして、これからはどのように振る舞うのがいいのかを考え、自ら判断して行動できる人間へと成長していくのです。

まとめ

Iメッセージで気持ちを伝える方法をご紹介しました。

しかし、必ずしも、Iメッセージが正しくて、Youメッセージが間違っているというわけではありません。

子育てをしていれば、指示命令の強い言葉が必要な場面も起こりえます。
また、「あなたはすごいね!」などの承認のメッセージは、Youメッセージに当たります。

大切なのは、目の前の子どもをよく見ること、その時の子どもが受け取りやすい言葉で伝えることです。

もし、「~しなさい」と言ってしまっても、必要以上に落ち込まなくて大丈夫。
気づいたらIメッセージに言い換えて、子どもに「聞いてくれてありがとう」と承認の言葉をかけていきましょう。

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