子育てをしていると、子どもの苦手な部分や短所に目が行ってしまうことがありますよね。今回は、気になる子どもの短所を長所として捉える方法をご提案します。
目次
短所は長所!考え方を変えれば、子どものいいところがもっと見えてくる!
「もう少し落ち着いて欲しい」「もっと積極的に行動して欲しい」……。子どものネガティブな部分が気になって、心配になるお母さんは少なくありません。
また、「短所は長所」だと分かっていても、どんなふうにポジティブに考えたらいいのか、すぐには思い浮かばない方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、特に短所として捉えがちな6つの性格や気質を、長所に言い換える方法をご紹介します。子どもを伸ばす関わり方のヒントも、合わせてご覧ください。
▶︎ 負けず嫌い
負けず嫌いな性格は、次のように捉えることができます。
- ・向上心がある
- ・努力家
- ・一生懸命取り組める
負けず嫌いな子は、物事に懸命に取り組む努力家だと言えます。まずは、そのがんばる姿勢を十分に認めてあげてください。
上手くいかなかったり、負けてしまったりしたときには、悔しい気持ちに寄り添ってあげるのも大切です。
また、幼児期の子どもは、「自分が一番、誰にも負けない!」という「幼児的万能感」を持っています。
幼児的万能感は、成長の過程で自分の苦手分野を知ったり、挫折を経験したりするうちに薄れていきます。
ある程度の負けず嫌いは、多くの子どもに起こる自然なことだと思っておくといいでしょう。
▶︎ 自己中心的
お子さんの性格を自己中心的だと感じる場合には、次のように考えてみてはいかがでしょうか。
- ・周りに流されない
- ・自分の考えや意見を尊重する
- ・リーダーシップを取れる
自己中心的な性格は、自分の考えや意思に自信を持っていて、それらを周りに伝えられるということでもあります。
子どもに自己中心的な言動が見られても、すぐに「自分勝手、わがまま」と否定しないようにしましょう。
そして「そのやり方で、みんなが楽しめるかな?」「お母さんには、今の言葉を聞いたお友だちが悲しそうに見えたよ」など、人の気持ちに目を向けられるような声かけをしてみてください。
自分を通すのをやめさせるのではなく、自分と他の人の両方を尊重できるように導いてあげたいですね。
▶︎ 人見知り・内気
見知りや内気といった気質は、次のように捉えられます。
- ・慎重
- ・洞察力に優れている
- ・深い人間関係を築ける
内気で人見知りをする子は、周囲をよく見ることができる慎重な子です。
観察力に優れているので、トラブルを回避する能力が高く、他の人の気持ちにも気づいてあげられます。
また、人と打ち解けるまでに時間がかかっても、心を開いた相手とは深い人間関係を築けるのも、長所だと言えるでしょう。
人見知り・内気な子がなかなか人の和に入っていけないのは、周囲を観察しているからです。
親としては「挨拶しなさい」「みんなと遊びなさい」と言いたくなることもありますが、子どもが自分で行動しだすタイミングを待ってあげられるといいですね。
そして、勇気をもって踏み出したときに、その頑張りを認める声かけをしてあげましょう。
▶︎ 周りに流されやすい
周りの意見に流されやすいという短所は、次のような長所に言い換えられます。
- ・協調性がある
- ・空気が読める
- ・人の意見を素直に受け入れられる
周りに流されやすいと、自分の意見がないのではと心配になるかもしれません。
しかし裏を返せば、人の意見を聞き、受け入れられる素直な性格だということです。
もちろん日常生活の中で、子どもの主体性を育てることもできます。
子どもに任せられる範囲の事柄で、どう思うか、どうしたいかを聞いて、意見を採用してみましょう。
「どう思う?どうしたい?」という聞き方では、最初はなかなか答えが出てこないかもしれません。
その場合、「公園とおうち、どっちで遊ぶのが楽しいと思う?」というように、選択肢をふたつに絞ってあげると、子どもは自分で判断をしやすくなります。
▶︎ 計画性がない
計画性のない性格は、
- ・行動力がある
- ・臨機応変に対応できる
- ・柔軟性がある
といった長所に言い換えられます。
本来、子どもは、大人のように物事を計画的に進めることができません。
成長や発達と共に、先を見通して予想し、計画を立てて行動できるようになります。
心配しすぎる必要はないでしょう。
生活の中で計画性を育むのであれば、最初は「小さな計画」を立てることから始めてみてください。
次のテストで100点を取るための計画より、漢字ドリルを1ページ終わらせるための計画の方が立てやすいですし、達成もしやすいですよね。
自分で計画を立ててクリアするという成功体験を重ねることが、自己肯定感のアップにもつながっていくでしょう。
▶︎ 飽きっぽい
飽きっぽいという短所は、次のような長所として捉えられます。
- ・好奇心旺盛
- ・新しいことに意欲的である
- ・たくさんのことに挑戦する
飽きっぽく見える子は、まだ夢中になれることに出会えていないだけかもしれません。
好奇心の赴くまま、いろいろなことにチャレンジさせるのもいいでしょう。
その際、子どもの望むままに物を買い与えたり、習い事を変えたりしないようにする注意は必要です。
また、物が多い場所や騒がしい場所では、集中力は途切れやすくなります。
部屋を片付けておく、静かな場所で取り組ませるなど、子どもが集中しやすい環境を整える工夫もしてみましょう。
短所が気になるのは子どものことが好きだから
子どもの短所が気になるのは、子どもにより良い人生を送って欲しいと願っているからではないでしょうか。
その気持ちが、短所を指摘するという形で伝わってしまうのはもったいないですよね。
ぜひ、子どもの短所・苦手分野だと思うところも、ポジティブに捉えて認めてあげてください。